グレート・アメリカン・ボールパーク 〜私の始まりと今〜

そんなこんなで2日連続の車中泊
さうがに生活リズムが崩れ体もだるくなります。

ピッツバーグからシンシナティーに向かう途中コロンバスというところで乗り換え早朝4時にシンシナティー着。

まだホテルにチェックインできないのでバスターミナルの地べたで寝ます。

例のごとく黒のビニール袋を身にまとって…しかし寒い。

(だめだ…こんなところで時間は潰せない…)

朝8時ひとまずホテルに行ってチェックインできないか聞いてみよう。

ホテル着。

フロントのおばちゃんに予約済みのプリントを見せるとおばちゃんがパソコンをいじりながら渋い顔をします。

「残念だけどあなたの名前は無いわね…」

私(またかよ…)

アメリカのいい加減さはもう慣れました。

まあ冷静に対応するのみです。

こちらはすでにお金を払って予約手続き完了のコピーもありますから。

と言うわけで大き目の部屋を同額で泊まる事になりました。

しかしこの時間(朝9時過ぎ)でチェックインできたのは助かった…

洗濯をしたかったしベッドに横にもなりたかった。

ランドリールームは無くハンドドライヤーで全ての衣類を乾かすのはかなり面倒でしたがは部屋でゆっくりできる。

さてシンシナティー・レッズの本拠地・グレート・アメリカン・パークは私のいるホテルから橋を渡ってすぐのところにあります。

1990年のワールドシリーズ、A'sがスイープされたときから私のメジャー熱は始まりました。

(どうしてこんなスーパースター軍団が地味なレッズに4連敗で負けてしまうのか…メジャーリーグとは何ぞや)

当時A'sにはカンセコマグワイアリッキー・ヘンダーソン、スチュワート、エカーズリーなどスーパーが付くほどのスター選手のほかランスフォード、ウェルチといった好選手がいた強豪チーム。

一方レッズはクリス・セイボーやバリー・ラーキン(新人でいたような気がするが…)、「ナスティー・ボーイズ」を中心とした地味!?なチームでしたがA'sを破り優勝したました。

ちなみにこのときの監督は元マリナーズ監督のルー・ピネラ
それから後に日本のベイスターズで活躍したブラッグスや巨人にきたマリアーノ・ダンカンがいたはずです。

球場にはその時のメモリアルがあります。

それからこんなのも。

と、球場の入り口で写真を撮ってもらおうとある男性に声を掛けました。

するとその方実は奥さんが日本人だったらしく日本にも半年ほど居たそうです。
東北の方で日本海の魚の種類の多さと新鮮さに感動したのが忘れられないが実は奥さん病気で他界されてしまいもう日本に行く機会が無くなってしまったとのこと。

とにかくおしゃべり好きで一緒に来ていた友人らしき人に
「早く行くぞ!」
と促されてました。

今日のレッズの相手はコロラド・ロッキーズ
先日A'sからマーク・エリスが移籍したチームです。

入場するとロッキーズの練習が行われておりエリスもいます。

エリスがベンチに行く時に大きな声を掛けます。

「マーク!マーク・エリス!」

そしてMATSUILANDのシャツを見せると笑って手を振ってくれましたがバッティングゲージに入らなければいけないとジェスチャーをして行ってしまいました。
サインを貰おうと彼の写っているシーズンチケットを持ってきたのですが残念。
けど元気そうで良かった。

さて練習が終わり今日はボールもサインも取れず球場散策を始めようとした時です。

若い白人兄ちゃんに声を掛けられます。

「You マツイランドの人だね?」

(おっ、こいつマツイランドのこと知ってるのか?)

こんなシンシナティーのようなところで知ってるなんて。

「実は僕オークランドから来たんだ」

へ?何とまあ。

パイレーツの帽子を被っていましたが田舎がピッツバーグらしくだけど住んでるのはオークランドだからA'sのファンなんだとか。

「サインをいつも掲げてるよね!」とか良く見ていてくれてるようなのでこちらもガジラーマンは俺だよと言うと「へえ!あれYouなの!」と笑っていました。

彼の名前はエリス。
何だよ、マーク・エリスと同じかい(笑)
またオークランドで会う約束をして別れました。

さてグレートアメリカンパーク。

まず目に入ったのが全席真っ赤なシート。

私が入場した時はまだお客さんが少なかったのでその赤一面が非常に迫力がありました。

レフト後方にスクリーンがありセンターにアメリカ中部の河でよく見る船のオブジェそしてライトにはその汽船をモチーフにした煙突3本にナショナルリーグの全球団のロゴが映し出されていました。

そこのブリーチャー席に行きたかったのですがチケットがないと入れず。

内野スタンドはおおまかに表現すると一塁側が1,2階に大きく分かれており三塁側は1階が広く2,3階はほぼ均等な大きさといった感じでスタンドが造られていました。

そして魅力的だったのが一番高いシートで$70。

今は$500、$200など平気で高い席がありますからシンシナティーの価格は良心的、一番安いのは$5でした。

さらに今回回っている中部の球場は後ろにある町並みが一体化しておりその町の景色に球場がマッチしています。

この球場はビルとかではなく橋や川、そこに浮かぶ船が似合っていました。

さて試合なんですが3回にスコールが発生、試合が中断します。

スコールは以前フィラデルフィアで経験しました。

今日は球場の造りと観客数の関係で何とか楽に避難できました。

しかし時間が長すぎる…待つこと1時間半、ようやく再開。
時間は9時をまわっています。

が今日の宿泊は橋を渡ったすぐそこのホテル。

今日はとことん付き合うぞ!

試合再開後すぐにレッズのフィリップスにホームランが出ます。

レッズは他にも初回にJブルースがホームランを放ち去年のMVPジョーイ・ボットもいる。

ロッキーズにも元A'sのゴンザレスやエリスがいてゴンザレスにも特大の一発が出ました。
エリスもいい当りのヒットと2本打ちます。

「やっぱり優勝争いできるチームの打線は当りが違うな…」

ゴンザレス、エリス、そしてこの試合を締めたロッキーズクローザーのストリート…みな元A's。

悲しい(><)

ホテルに帰る途中の橋の上から見た球場もまたきれいでした。

今日は出会いが2つありました。

奥さんが日本人だった方はもう会えない思いますがエリス君はまたオークランドで会えそう、楽しみがまた1つ増えました。