A'sの移転について その6 私の本音とマーリンズの大失態
前回からの続きです。
私の本音。
もうおわかりでしょうが…
移転しなくてもよい!
です。
はい、それがファン心理です。
しかしそれは
「選手は安月給で働け!」
と言ってるようなものです。
「お金は払わないけどビールは飲ませろ!」
もう犯罪の域です。
何かを得るには何かを失う、すなわちその時はそれ相応の対価を払うわけです。
ビジネスであればA'sはお客さんに試合を観てもらいグッズを買ってもらうわけでその対価とファンは球場に来てお金を払わなければいけない。
今のオークランドではメジャーリーグとしてのビジネスが成り立っていないのが現実です。
私はオークランドコロシアムは他の29球場とは違う文化を持ったところだと思ってます。
それはこのブログで再三書いてきました。
こんな球場が1つぐらいあってもいいじゃないか…
正直そう思うしライトブリーチャーを始め多くのA'sファンはそう思っています。
しかしファンが来ない、お金が入らないではビジネスとして成り立たないので仕方ありません。
それ相応の対価が無ければ球団の存続すら危ういです。
いちA'sファンがどれだけ熱くA'sのことを語ったとしても球場は古いし、客は入らないし、選手はすぐ移籍してしまうし…普通に考えればお客さんは来ません。
私がこのタイミングでA'sの移転問題を取り上げたのは2つ理由があります。
一つは先のワールドシリーズでサンフランシスコ・ジャイアンツがこの3年間で2回目のワールドチャンピオンに輝いたこと。
そしてもう一つは先日というか今シーズンというか…フロリダ・マーリンズがまたもや大解体を敢行したことです。
フロリダ・マーリンズ、いや今年からマイアミ・マーリンズと名前が変わったチームなのですがこのチームもA'sと同じく長年NFLのチームであるマイアミ・ドルフィンズとスタジアムを共有していました。
それだけが原因とは言えませんが観客動員数も伸び悩みA'sと並ぶ貧乏球団の一つでした。
両リーグを代表する貧乏で不人気球団。
ところがマーリンズは1993年のチーム発足から4年後の1997年に突然大補強を展開し何とワールドシリーズで優勝します。
通常であればここからチームの黄金期でも始まりそうなものですが何とこの時優勝して翌年のシーズンチケットが大量にさばけた後マーリンズは主力選手を次々と放出します。
ふざけんじゃねえ!金返せ!
ファンは怒り爆発です。
そりゃそうです。
来年はもっと応援しようと高額なお金を払って年間チケットを買ったにも関わらずチケットが売れて儲けた後主力選手達を次々と他球団に売っぱらったのですから。
何とひどい…。
ところがこの時浮いたお金とトレードで獲得した若手で6年後の2003年にマーリンズは何と2度目のワールドシリーズ制覇を達成します。
その時のメンバーが今年三冠王を獲得したタイガースのミゲール・カブレラやレッドソックスからドジャースに移籍したベケットです。
マーリンズは凄い…)
私は感動してこの時ニワカ・マーリンズファンになり何とワールドチャンピオンのワッペンが付いたスタジアムジャンパーまで買ってしまいました。
ところが!
何とマーリンズは再びファイヤーセール(未来のチーム作りのため主力選手を次々と放出し有望株を獲得する、又は金銭等を獲得する)手段を取ったのです。
何てことを!
ベケットもカブレラも、そしてその他の選手達も主力のほとんどがトレードで移籍してしまったのです(ベケット、カブレラはもう少し後ですが)
この2度目のチャンピオンリングを獲得した後の暴挙にファンは怒り狂いました。
マーリンズは俺たちに高額なチケット代を払わせてマイナー選手を観に来させるのか!
こんな経緯もありファンも次第に球場に足を運ばなくなりました。
それでもマーリンズは6年ごとに優勝っするんじゃねえのか?)
私ならずとも多くのメジャーリーグファンはそんな皮算用をしていましたがマーリンズはファンに見放されて観客動員数が減りついに低迷期へ。
そして新しい場所にベースボール専用の球場を造りたいと何年も前からメジャーリーグ機構に訴えてきました。
その訴えが認められついに今年新球場がマイアミのダウンタウン近くに完成。
開閉式のコンパクトできれいな球場ができました。
おそらく市民の税金もかなり使われたことでしょう(7割は税金だそうです)
さてこの黒幕?でもないのですが混乱の原因を作ったのはオーナーのローリアと言う人。
この人がこれまた曲者なのですがエクスポズ(現ワシントン・ナショナルズ)が移転する時のオーナーでその後エクスポスを放棄する形でメジャーリーグ機構に任せてしまい再び2003年マーリンズのオーナーになった方なんですがメジャーリーグが大きい都市のチームと小さいチーム力の格差を縮小しようと導入した収益分配制度という制度を悪用し何と分配されたお金を選手獲得に使うのではなく自分のふところに入れていたらしいのです。
このクズやろうーー;)
分配されたお金を適切に使っていないとしてメジャーリーグ機構で問題となりついには収益分配制度で得たお金は選手の補強に使うと言う約束までさせられました。
そして今年新球場のオープンにともないオフにFAで注目されていた内野手のホゼ・レイエスを6年間1億600万ドル、先発左腕のマーク・バーリーを4年5800万ドル、抑えのヒース・ベルを3年2700万ドル、そして監督のオジー・ギーエンまでわざわざホワイトソックスからトレードで獲得して2012年シーズンを迎えたのです。
私もこの新生マーリンズには興奮してしまい思わず3月に出演したNHK−BS番組の順位予想で 優勝は「マーリンズ!」
なんてプラカードを出してしまったのですが…
だまされました ─0─;)
シーズンが始まると大型補強による成果が出ないマーリンズ。
同地区で同じく近年低迷していたメッツ、ナショナルズの快進撃そして強豪のブレーブスにあれよあれよと離され前半戦で早くも優勝の芽はなくなってしまいました。
するとマーリンズの顔であるハンリー・ラミレスにセカンドのインファンテ、さらにエース格のサンチェスをトレードで出してしまいます。
そして今シーズンは最下位で終えました。
あっちゃ〜><)
優勝できないどころか地区の最下位とは…
シーズン終了後監督のギーエンが解雇されます。
まあしょうがねえか…これだけの戦力で勝てなかったんだからな…)
ところがそれだけでは終わらず何と先日もう一人のエース格であるジョシュ・ジョンソン、補強したばかりのレイエス、ベルとバーリー,ボニファシオやバックというレギュラークラスまで一斉にトレードに出してしまったのです!
おいおい!何だこりゃあ!−〆−;)
アホ過ぎるぞマーリンズ…。
新球場そして優勝を見据えた大補強。
多くのマーリンズファンはこの先再びワールドチャンピオンを狙いにいく姿勢を見せた球団に
税金を使わせて正解だった…
と思っていたでしょう。
そんなファンとマイアミ市民の想いをものの見事に…
裏切りましたー0−;)
信じられない…
マイアミではファンの怒りが頂点に達して来季のチケットを買わないなどボイコット運動が始まっているようです。
そりゃそうだろ…)
しかしよく見るとこれはA'sのやり方にも似ています。
貧乏球団がゆえに高騰する選手の給料を払えずFAで出て行かれる前にトレードで出してしまう。
A'sもここ何年も同じようなことをしてきました。
マーリンズは何とか市民と議会の理解を得て多額の税金をつぎ込んで新しい球場を造りました。
もう万々歳です。
しかしA'sは違います。
これからです。
しかも市民からも議会からも承認が得られず税金が使えず新球場が建てられません。
恐らく移転候補地の自治体や市民は
マーリンズを見ろ!ほれ見ろ!A'sの未来そのものだ!
と今回のマーリンズの失敗を喜んでいるでしょう。
マーリンズやっちまったな…
まあここもオーナーを代えない限りだめですな。
ちょっと説明が長くなりましたがマーリンズの失敗は少なからずA'sの移転話に影響するのではと思います。
私の本音は移転しないでコロシアムを本拠地にしてほしいと言いました。
しかしひょっとしてその願いはしばらく続くかもしれません。
だとするとA'sはこれまで同様育ってきた選手もFA取得直前にトレードで出すという手法を使っていくことでしょう。
まあ仕方ありません。
どちらかを選択しなきゃいけないですから。
移転、新球場で新生A'sとして選手を補強して強くなるチームを目指すか今のままで今年のように奇跡を待つか…
奇跡を目の前でみるのはとても楽しかったですけどね!^^)
けど5,6年暗黒の時代を経験しなくてはいけないし5,6年待ったところで必ず奇跡のようなシーズンが来るとは限りません。
だから今年そのまま優勝してほしかった><)
結局ファンは待つしかないんですかね?
あ〜こんなこと書いて…
今日も寝付くまでいろいろ考えてしまいそうだ!(><)