中島獲得をどう見るか その2
さて私の年内ブログ構想が狂いましたが順を追って話していきたいと思います。
まず今年私はオークランドでの試合に全て観戦し様々な奇跡を観てきたことはいやらしいほど何べんも言わせてもらいました。
どれも特別な試合でしたがその中でもとりわけ印象に残った試合を5つ挙げて語りたいのですがその中の第3位とその後に当たるあるレンジャーズの試合が今回の中島選手にも関わってきます。
私の印象に残った試合、第3位は
2012年6月23日
対サンフランシス・コジャイアンツ第2戦
です。
私のブログでは
「敗戦の中に若く未来のA's魂を見た」
がそれにあたります。
その前にこの前日に行われた第1戦でA'sは9回まで2点差で勝っていたにも関わらず最後クローザーで出てきたライアン・クックが不甲斐ないピッチングをし逆転で負けてしまいました。
そしてこの第2戦目。
勢いに乗ったジャイアンツはA'sレディックの先制2ランを喰らったにも関わらず9−4と逆転して9回裏を迎えました。
しかしそこからA'sの反撃が始まります。
2点を返しツーアウト満塁で迎えた場面でこの日A'sでのデビュー戦だったショートのブランドン・ヒックスがレフトへ初ヒット(2塁打)と初打点(2打点)を叩き出します。
この場面で打ったヒックスも凄いのですが私はこの時オークランドに何かが起きていると直感で思いました。
その後スミスがフォアボールで再び満塁となりウィークスが凡退してゲームセット、A'sは負けたのですが負けたにも関わらず何かが変わるという予感を感じていたのです。
特にあの場面でもの応じせずに2ベースを放ったヒックスに。
初めて名前を聞く選手だったのでどんな選手かと注目していたのです。
ペニントンにうんざりしていた私としてはこのヒックスの華やかな活躍が衝撃的だったのです。
そしてその衝撃は次の日に続きます。
その試合が実は2012年私の印象に残った試合の第1位なのです。
それは翌6月24日のジャイアンツ第3戦。
私のブログでは
「2012ベイブリッジシリーズ劇場 その1 〜まさかの結末の前に〜 」と続く「2012ベイブリッジシリーズ劇場 その2 〜待望の男デレック・ノリスの一撃!〜 」
がそれにあたります。
このシリーズの第1戦でまさかの試合を落とし第2戦であれだけ追い上げて勝てなかったA's、連敗して望んだ第3戦目。
この試合もジャイアンツにリードされ敗色濃厚な雰囲気でした。
ところが9回裏、前日にメジャー初ヒット初打点を記録したキャッチャーのデレック・ノリスが最後の最後、2アウトランナー1,2塁、3ボール2ストライクのカウントで追い込まれた状態(最後の球を一度空振り三振に取られたがキャッチャーがボールを落としファールと宣告され助かっている)で打ち直しレフトへサヨナラ3ランホームランを打ちました。
カート・スズキの不振でサクラメントからコールアップされたノリスがこのギリギリの場面で結果を残しA'sを蘇らせたわけですがそれは
前日のあの点差を9回裏に1点差まで追い上げた瞬間から始まった!
私は今でもそう思っています。
そしてこの時からA'sの快進撃が始まりました。
ゆえにこのシリーズが今年のA'sの奇跡の始まりだったと思うわけです。
このシリーズ後私はさらにブランドン・ヒックスを注目するようになりました。
ペニントンは確かに肩は強いかもしれませんが体が小さいし筋肉質な体質のせいかどうも動きがカタイのです。
スピード(足)もそれほど速いわけでもないしエラーも多い。
一方ヒックスは長身でショートの動きとしては非常に滑らかな動きです。
打率が残せなくてもショートのディフェンスを考えるならペニントンではなくヒックスじゃねのか?)
ヒックスが打てるショートでは無いことは何となくわかってきたのですが少なくとも私の中ではペニントンよりいいと思ってました。
そんな中迎えた7月18日のレンジャーズ戦。
この試合はコルビー・ルイスの最後の登板となった試合なのですがこの日ショートで出場していたヒックスは9回裏3−3の同点からライトの右中間スタンドの奥へサヨナラホームランを放ちます。
それは
7月18日「VS レンジャーズ第2戦目 その1〜言わんこっちゃない…ではなかった!〜 」
に書いてあります。
右打者であそこまで飛ばした選手を観たことがありません。
試合前の打撃練習でタイガースのカブレラ、レンジャーズのベルトレー、ヤンキースのA・ロッドといった一流選手、しかも練習でだけです。
それを新人が大事な試合でやってのけたのです!
その後の試合でヒックスはそれほど強いインパクトの残るプレーは出来ませんでしたがあの2試合はとても重要だったと思うのです。
だってA'sの奇跡に火を付けライバルであるレンジャーズを直接対決で負かした一撃を放ったわけですから!
私がブランドン・ヒックスにこだわるところはそこなのです。
その後出場機会はロザレスとの併用、ドリューの加入などで減りましたが少なくともマイナーに落とすほど酷いわけでもないしむしろペニントンやロザレスが全力でプレーしてる、例えばショートゴロの処理ひとつにしても彼らは必死にボールを捕り必死にファーストに投げているがヒックスは大きな体ゆえボールに追いつき投げるまでの動きが非常に緩やかというか滑らかなのです。
ヒックスこそ我慢して使うべきじゃないか?
私がずっーと思ってきたことです。
プレーオフでは出場の機会がありませんでしたが今オフにペニントンがDバックスにトレードされ私の中では来年はヒックスがショートのレギュラーに入るものだとばかり思っていました。
しかしA'sはレギュラーどころかルール5ドラフトの時も彼をプロテクトしませんでした。
何考えてんだA'sは?
彼が今どういう契約下、立場なのかわかりません。
しかし彼はA'sに必要だと私は思います。
ヒックスにショートをやらせんかい!−〆ー’)
そんな中での中島選手獲得です。
これが私の言う
困ったなあ…
です。
中島選手にはメジャーで頑張ってもらいたいけどA'sに必要なのはヒックスだと私は思うからです。