ガラ、ガラ、ガラ… 〜WBCはワ・ビ・シー…大会なのか?〜
「赤い稲妻」の異名を取るキューバチーム。
私はまだ見たことがなかったのでこれを見逃す手は無い!とばかりに2日連続で東京ドームへ向かいます。
東京ラウンドGAME5、勝った方がサンフランシスコへ進出できるという最後の大一番。
日本に敗れたといはいえオランダはまだ1敗しかしていないのとキューバには相性がいいこともあり勝ち目は十分あります。
一方キューバは日本に勝っておりオランダにもこれ以上負けるわけにはいかない、雪辱を晴らすにはうってつけの舞台だ!とばかりに気合が入ってることでしょう。
こんな大事な試合を今日も日本で観れる。
私はどんな試合展開が待ってるのかある意味緊張した心境で東京ドームへ向かいました。
午後6時半入場。
昨日ほどの人の列も無くすぐに入場できました。
この日の席は内野2階席、バックネット裏から1塁側にかけての席。
通路の階段を少しづつ上がっていくと妙な静けさと冷たい空気。
そして階段を登り切り目の前に現れた光景に私は唖然とします。
何だこりゃ???
な、な、なんと!
えっ!何これ〜!…
左を見てもガラガラ…
右を見ても…ガラ、ガラ
上を見ても…ガラ、ガラ、ガラ…
こりゃ酷過ぎるぞーー;)
いくら日本が勝ちぬけたとはいえキューバとオランダの大一番がここで始まるんだぞ!
なのに何だこの光景は…
多少の空席はあるだろうとは思ってました。
日本戦でもないのに席の値段は同じだし関心のない人達はニュースの結果で十分だと思ってることでしょう。
しかし!
この1戦で今WBCのベスト4のうちの1チームが決まるんだぜ…キューバとオランダのガチンコ対決がナマで観れるチャンスなんだぞ…。
席についてしばらく茫然としながらいろんなことを考えてました。
これ日本開催は成功なのか?
選手達にはひどい仕打ちじゃないのか?
日本人は日本以外のチームに興味は無いのか?
この状況は酷過ぎる!!!−0−;)
まさかの光景。
時間が経つにつれ少しは人が入ってきましたが…。
こんな社会人野球でもありえないような光景の中で野球の世界最強を決める大会が行われているのです。
もう少しどころかこれは何とかならんのか…)
テレビの視聴率はいいだのマスコミを見てると何か盛り上がってる印象ですが実際はこれです。
酷えなあ…)
試合開始前のセレモニーで震災の黙とうやら福島から疎開してきた子供たちがWBCの旗や日本、オランダ、キューバの国旗を掲げて参加していましたが何か虚しい光景でした。
一体これをどう考えるべきなのか…)
このWBCのチケットは多くが全試合通しで売られているようでした。
直前までみんなが観たい日本戦がわからないのでこの際全試合分買ってしまえ、というか主催者が買わせてしまえといったところでしょうか。
しかし日本戦を見れたら後はどうでもいいや、と言った雰囲気が漂う球場内でした。
きっと通しで買った人は日本戦以外は捨てゲームと覚悟して買ったということも考えられます。
何だか昔のビックリマンチョコや野球チップスの時のようにおまけを目当てに本来メインであるお菓子は捨ててシールやカードだけがほしくて馬鹿買いしたあの「社会問題」を連想させる出来事だなあ(><)
もったいない…贅沢過ぎる…
あの時の子供が今は大人になって経済的に余裕ができるとこういう同じことを繰り返すのは中身は根本的に変わっていないからか…
いやそんな人は少数かもしれないし人がお金をどう使おうがその人の勝手ではありますがこの空席状態はショックでした。
と私はそういった行動を取った人達がいてもそれを非難するのではなくむしろ日本以外のチームに関心を持てないファンがやはり多いんだということを改めて感じました。
これだけイチローを始め多くの日本人メジャーリーガーがアメリカで活躍しているのにやはり関心は日本人プレーヤーのことだけなのかなあ…。
もちろんチケットが高すぎたり来たくても来れないかたも居たことでしょう。
しかし同じ平日なのに日本が出場した試合はあの盛況でした。
しかし…この光景を見て果たしてWBCの本部はどう思うのか。
それでもお金の損得勘定しか頭にないのか…。
この大事な一戦前でしたが果たしてWBCの意義とは何ぞや、存在とは何ぞやと試合とは関係のないことがずっと頭の中を駆け巡っていました。
試合開始後20分ぐらいしてメジャーリーグライターのT氏も合流。
彼の反応も私は気になったのですがやはりびっくりしたようでその後彼のブログでもその時の心境が書かれていました。
ん〜何だかうまくいかないというか悲しいですな…。おとといは得失点差の順位にこだわったあまり大量点差ではやってはならない行為を、メジャーの不文律をやぶったとしてカナダとメキシコで乱闘があったしアメリカは本気でやらないし何だかなあ…)
そういえば日本も商標問題で一度は参加辞退なんてこともありました。
さて肝心の試合ですが3回裏にオランダが2点を先制すると4回にキューバがすぐに同点としさらにオランダが2点とっても次の回キューバが追いつくという何とも球場の静けさとは対照的に熱いゲームが展開されます。
8回表にキューバが2点を取り少しは決まりかけたかと思ったのですがオランダも粘って同点、最後は9回裏1アウト満塁でサヨナラ犠牲フライでオランダが勝ちサンフランシスコ行きを決めました。
前日に続きまたもやお酒が入りすぎて後半ウトウト気味でしたが試合内容よりもT氏とこの悲惨な状況について話すことが多くいつのまにか時間が経ってしまったというのが本当のところでした。
もし今日が日本戦ならこの空席状態はどうなっていたのだろうか…)
T氏の言葉を聞いて私もふとその光景を想像しました。
きっとそうなったら満員に近い状態だっただろうな…。それにしてももっと日本のファンは世界の野球に関心がもてないんだろうか、これだけメジャーリーグが日本に浸透したのだから…)
さて私はオランダについて大きなことを見逃していました。
監督がヘンリー・ミューレンだということに全く気付いていませんでした(><)
ミューレンはご存じの方も多いと思いますが昔ロッテとヤクルトでプレーした選手です。
格別打っていたわけではありませんがパワーヒッターでそこそこ活躍していた…ような気がします(苦笑)
そして今はサンフランシスコ・ジャイアンツのバッティングコーチとして知られています。
いやいや、彼がオランダ人だとは知らんかったぞ^^;)
ジャイアンツはA'sの「隣人」ということでこのブログでも何度か登場しますがまさに黄金期のジャイアンツのスタッフの一人として活躍しております。
こりゃあミューレンも母国のチームを引き連れてサンフランシスコへ戻るなんて最高の気分だろうな^^)
きっとグランドにオランダチームとミューレンが登場したなら大きな拍手で迎えられることでしょう。
さてこれでサンフランシスコにいくチームは日本とオランダに決まりましたが今夜その順位決定戦があります。
果たしてこの順位決定戦をやる意味はあるのか?
これも昨晩T氏との間で話題になりました。
ほんとこう考えるとWBC自体ようわからんなあ…)
結局試合数を増やして入場料を稼ごうというわけか…。
まあとりあえず東京ラウンド最後も勝って気持ちよくサンフランシスコへ上陸しましょうや。
GO!SAMURAI JAPAN!