イチローを突き飛ばした男 〜ジョー・ブラントン〜

A'sと同地区のエンジェルスが積極的にチームづくりを行っています。

FAではグレンキー、ヘーレン、ハンターと再契約せず。
一方トレードでモラレス、サンタナといったいずれも今シーズン、結果はともかくエンジェルスの「中黒柱(「大」ではないけどみな他チームでは主力クラスという贅沢な面々)」だった選手を入れ替えました。

しかしそれなりの見返りも得ています。

ご存じレンジャーズからはハミルトンが来ましたし先発要員としてブレーブスからトミー・ハンソン、マリナーズからバーガス、リリーフでFAだったライアン・マドセンといった選手も獲りました。

そしてもう一人ある先発投手を獲得しています。

フィリーズ、元A'sのジョー・ブラントンです。

私は彼にまつわるある「事件」を目の前で見ています。

それは2007年の7月、オールスターゲーム前の最後のシリーズだったかな?
マリナーズ戦での出来事でした。

当時私は翌年に渡米を控えた段階で下見としてベイエリアに来ていました。

その場面は7回表マリナーズの攻撃でノーアウト満塁。

マリナーズイチロー選手が3塁(2塁だったか?)ランナーでいました
(この画像は違う場面だったかもしれません^^;)

そしてその時のバッター、イバネスがレフトへタイムリーヒットを放ちイチロー選手はホームインしベンチに歩いて行きます。

ところがバックホームされたボールが逸れて歩いていたイチロー選手の足元付近に転がります。

するとバックホームのカバーに入っていたこの日A's先発のジョー・ブラントンがボールを取ろうとしイチロー選手を後ろから突き飛ばします。

わおっ!何てことすんだ!)

冷静に後で考えればブラントンの行為は仕方なかった、とは私の当時の感想。
げんにイチロー選手も試合後にブラントンの行動を理解しているようなコメントを残しています。
があの場面は私の目に今もはっきりと焼き付いておりイチロー選手もいきなり後ろからどつかれその瞬間

「シートベルトの実験映像のスローモーションが速く見えた感じ」のシーン

を見てるようで

「やりすぎだろう!」

と思っていました。

私はこの時マリナーズブルペン後ろの1列目で観戦していました。

そしてそれを見たマリナーズの選手がブラントンに掴みかかります(確かそうだった気がする)

そして両軍入り乱れます。

(ちなみになぜかブラントンは右端に追い出されていて輪の中心にはいない)

乱闘まではいきませんがしばらく押し合いへしあいが続き中心ではかなり揉めていました。

するとしばらくしてからマリナーズの誰かが退場を命じられます。

誰だ?)

急に一人の選手が暴れ狂ったように審判にわめき散らし同僚が必死に抑えているのです。

私は当初誰だか全くわかりませんでした。

イチロー選手でもなければブラントンでもない…当事者ではない誰かが退場になったのです。

きっと関係ないくせに乱闘だからってはりきっちまったんだろうな…ーー;)

しかしどうも不可解な感じ。

ベンチに戻ったイチロー選手それから城島選手も通訳から説明を受けてる様子が見れました

実はこの退場処分を受けたのはミゲール・バティースタというリリーフ投手だったのかな?この時は

なぜこのバティースタが退場を受けたのか?

実はこの乱闘にはほとんど関係ないことが後でわかりました。

というのはこの発端となったプレーはイチロー選手もブラントンも悪気があって起きたわけではない。
ところがこの陰悪なムードは遺恨試合に変わる可能性があり次の打席でイチローがぶつけられるぞと審判から圧力がかかったとかかからなかったとか。
それで審判からの提案?で乱闘時にマリナーズブルペン(もしくはベンチ)から誰かグランドに飛び込んだ奴を見た、そいつを退場させるといったものだったらしいのです。
そこでマリナーズとしては退場しても差し障りのないバティースタを「身代わりに差し出した」ということのようです。

え〜っ!そんなのあり???)

その時私は事情を知りませんでした。

何も知らずA'sファンの大歓声(大ブーイング)に混ざって笑ってました。

まあアメリカには司法取引なんてのもあるぐらいだからな…やってないのに罰せられるなんて本人(バティースタ)も納得できないだろうな…^^;)

その後イチロー選手の打席の時大ブーイングが起きました。

まあこれは聞いててちょっとおかしいなとは思いました。

日本人だから贔屓目にみてもというより普通に見てイチロー選手は何も悪くない。
私の横に座っていた親子はマリナーズファンで子供もイチローのシャツを着ていたのですが私と目が合うと、

「こりゃねえよな…」
と首を振っていました。

私もつたない英語でイチローが悪いんじゃないよ!オークランドのファンはおかしいよ!

と慰めたのですがまあそれがオークランドですから(笑)

この試合後のイチロー選手のコメントも

「あのブーイングは意味がわからなった」

と何べんも言ってたような気がします。

まあ…オークランドですから(爆)

さてそのブラントンですが1年後フィリーズにトレードされいきなりワールドシリーズで優勝しチャンピオンリングを獲得します。

A'sにいたらほとんど(絶対?)手に入らないのにな!^^;)

そんなに良い投手ではないのですがね…。
パワーアーム系というのかな?テイクバックが小さくて上半身の力で投げる感じのピッチャーです。

移籍して以来私は彼のことはほとんど知らないのですが再び西海岸へ、今度はA'sの敵として帰ってきました。

イチローはいなくなったけど今度はブラントンに痛烈なブーイングが飛ぶかな?)

皮肉にもイチロー選手よりも強烈なブーイングが起きたりして(笑)

私の中では2013年ちょっとした関心事となっております^^)